かえるのうちに

志太の地をよろよろと彷徨するカエルがかえるうち

焼津市のお盆は毎晩たいまつを焚くらしい

焼津市焼津駅に近い地区では、お盆を7月にやる家が多いようだ。最近、夕方に駅北あたりを通りかかることが多かったのだが、14日・15日には行くさきざきでたいまつを焚いているところに遭遇した。

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なぜかワンコを抱えてたいまつを焚いている人もいた。ワンコは火を見ても全然平気そうだった。

たいていは家の玄関や門の前の地面に直径30cmほどの皿を敷き、その上に割り箸を短く切ったような形の木片を置いて火をつけている。本当は素焼きの焙烙皿を使うらしいが、蚊取り線香を乗せるような金属製の皿でやっている家が多かった。ほんの一握りの木片で意外に大きな炎が上がるもので、風が吹くと火事が心配になるくらいだ。

ところで、お盆に火を焚く風習といえば、13日に迎え火を焚いて、15日か16日に送り火を焚くのが一般的だろう。しかし、私が見たところ、焼津市内では13日から15日にかけて、毎晩、焚いている家があった。いくつかの家でそうしているのを見かけたので、個人的な行動ではないことは確かだ。もしかしたらこの地区には、お盆の期間中は毎晩火を焚く風習があるのだろうか。

よく思い出してみれば、過去には8月のお盆の夕方に毎晩のように火を焚いていた家も見かけた。どこの家でもそうというわけではないので、初盆などの条件がある家でやることなのかもしれない。また、今年は7月に入ってすぐのころ火を焚いていた家もあった。7月1日の釜の口開けに迎え火をする家もあるのだろう。

単に私が気付かなかった可能性はあるが、焼津の隣の藤枝市内では毎晩火を焚く家を見たことはない。13日に迎え火をして、15日か16日に送り火をした。私には焼津の風習は珍しいものに見えるのだが、よそではどういうタイミングで火を焚くのだろうか。

しかし、焼津駅周辺は盆踊りは盛んではないようで、16日の晩にどこか遠くでやっている音が少し聴こえたっきりだ。家が建て込んでいて広い空き地が少ないせいだろうか。

逆に、藤枝市では盆踊りは盛大にやる。南部あたりでは、お盆の3日間、あちこちでやっている踊りの音が夜遅くまで聴こえていたものだった。これはふた昔ほどまえの話になるが、会場にはくじ引きやらアイスやらの屋台も出るし、最終日には花火も上げたし、今思えばかなり豪勢な夜祭だった。

焼津市のお盆メモ

焼津市内をうろうろする機会の多いうちの家族によると、やはり焼津ではお盆期間中、毎晩火を焚く家が多いとのこと。初盆の家がそんなに多くはないだろうから、先に述べた条件があるのではという推測はハズレのようだな。

また、瀬戸川の入江橋のあたりでは、16日の早朝にショーローオクリ(精霊送り)をする。河原に盆飾りを集めて焼いたのだそうだが、今でも燃しているかどうかは不明。来年あたり見に行ってみようかしら。

焼津市大覚寺では、百八焚(ヒャクハッタイ)という行事がある。瀬戸川畔で8月24日の夜、盆の送り火として大量のたいまつを焚く。こちらで写真を拝見できる→ 「大覚寺 百八焚 : やきつべふぉと日記」。

同じ焼津市内でも和田地区・大富地区では、トウロン(灯籠)という送り火をするところが多かったという。夜にやる行事で、巨大なたいまつを立てておいて、そこに火を投げ入れて燃やすというもの。現在の焼津市内では、田尻北浜と旧大井川町の海岸の2ヶ所でしかやっていないそうだ。なお、藤枝市内には、トウロンと同じようなものをアゲンダイと呼んで迎え火として焚くところもある。

焼津市浜当目ではお盆は8月で、精霊送りは16日の早朝に盆飾りや供物を海に流すという形で行われていたという。流すものを包んだコモを海で洗って持ち帰るという風習もあったそうだ。現在では海に流せないので、一ヶ所に集めてお経を読んだりして供養するのだという。(『浜当目の民俗』より)

こうしてみると精霊送りもいろいろなやり方があるのだな。

以下、焼津周辺のお盆行事参考リンク。

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